栃木県産「とちあいか」とは?
「とちおとめ」「スカイベリー」に続く、栃木県のいちごの品種です。酸味がやや控えめでより甘みを感じることができ、果肉感のあるしっかりとした歯ごたえが特徴です。病気に強く育てやすいため、栽培農家も増加傾向にあります。
今回の“つなぐつづく”シリーズは栃木県産「とちあいか」を使ったパンナコッタです。
私たちが出会った素材・栃木県産「とちあいか」に込められた想いについて、
JAしもつけの小古山さんと生産者の鈴木さんにお話をお聞きしました。
「とちおとめ」「スカイベリー」に続く、栃木県のいちごの品種です。酸味がやや控えめでより甘みを感じることができ、果肉感のあるしっかりとした歯ごたえが特徴です。病気に強く育てやすいため、栽培農家も増加傾向にあります。
栃木県南部を管轄するJA(農業協同組合)。地域の生産者とともに、エリア内で作られた農作物の流通サポートや直売所の運営、さらに営農指導など、農業を通した生活向上に取り組んでいます。今回はとちあいかの生産者である鈴木さんにもお話を伺っています。
いちごの国内生産量1位の“いちご王国”としても知られる栃木県で、2018年に新品種として登場した「とちあいか」。県内の農業試験場にある「いちご研究所」での品種改良によって生まれた「とちあいか」は、国内でも広く流通する「とちおとめ」や贈答品としても人気の「スカイベリー」に続く品種。従来の品種と比べて赤みが強く鮮やかな色味で、半分に切ったときに“ハート”の形に見えるかわいらしい一面も! 味わいは酸味が程よく、その分甘みが感じられ、いちご特有の甘く華やかな香りが強いのも特徴です。
また、そのまま食べてもしっかりと果実の歯ごたえがあり、あふれる果汁の香りと甘みを堪能できます。
「この果実の特徴は、味覚を刺激する甘さや食べることで口の中に広がる芳醇な香り、しっかりした果実食感が得られる点です。いちごを愛する人にしっかりした品質でお届けすることが出来る果実になっています。」そう語るのはJAしもつけ・園芸販売課の小古山さん。
また、生産者さんが「とちおとめ」から「とちあいか」に品種を切替することで、安定的な収穫が見込める点にも期待が寄せられ、とちあいかの作付面積も広がってきています。
「とちあいかのパンナコッタ」はしっかりと熟したとちあいかを使用し、いちごの甘みと香りをそのまま楽しめるよう仕立てました。
「いちごは加熱をしすぎてしまうとせっかくの香りが飛んでしまい、また“加熱臭”と呼ばれる独特のにおいが出てしまうことも多いフルーツです。そのため、できるだけ低温下で加工処理をする必要があります。」
そこで、開発に協力いただいた加工メーカーさんとともに、とちあいかのおいしさをそのままにペーストにするため、他のフルーツより低い30℃以下での解凍、裏ごしする際の加熱も最低限で短時間など、加熱方法に工夫を重ねることで、いちご本来の香りと甘みをしっかりとキープしました。
また、いちごのおいしさとパンナコッタの味わいを一番引き出せるペーストとはどのようなものかを検証。糖度を少しずつ変えるなどの試作を重ね、砂糖だけでなく、より甘さ控えめな水飴や麦芽糖をブレンドした味つけでいちごの風味をしっかりと残し、形状はパンナコッタと一緒に食べたときに口どけのよいなめらかなペーストに決定しました。
白いパンナコッタへの色移りを防ぐためにも着色はせず、自然な色のままにしています。いちご本来の色を活かした淡いペーストの色味もおいしさの秘密なんです。
今回の取り組みを通して小古山さんが期待するのは、とちあいかの認知度向上。出荷がスタートする10月ごろから翌年の6月まで、シーズンを通して安定した出荷量と品質が望めるとちあいかは、いちごを栽培する生産者にとっても“やさしい”品種となっています。
「栃木県は国内1位のいちご生産量を誇りますが、関東や東北地方の一部エリアへの出荷がメイン。西日本をはじめ、九州には大きな産地もありますが、栃木県のいちごの認知や消費を一歩一歩、全国へ広げていきたいです。スイーツとして皆さまに手にとっていただけることで、とちあいかや栃木県のいちごのおいしさをもっと知ってもらえたらうれしいですね。」
スイーツを通して素材の魅力を発信し、その素材や生産者さんの想いを未来につなげていくこと。私たちが大切にしたい姿勢を改めて感じる機会となりました。
生産者さんとともに、安全でおいしい農産物づくりをサポートするJAしもつけ。
栃木県が自信をもって贈る品種「とちあいか」とパンナコッタのマリアージュをお楽しみください。
いちごの一大産地・栃木県で誕生した品種「とちあいか」のペーストを合わせたパンナコッタです。
とちあいかのフレッシュな香りと豊かな甘みを活かしたこだわりのペーストと、やさしいミルクの風味が魅力のパンナコッタのマリアージュ。なめらかな口あたりのパンナコッタとともに、いちご本来の香りと味わいをお楽しみいただけます。
栃木県で栽培された「とちあいか」を使用。いちごの味わいを活かす加工技術で素材の魅力を閉じ込め、とちあいかの熟した甘みと香りがしっかりと感じられるペーストにしました。
自家製低温殺菌牛乳を使い、ミルクの風味を引き立てる生クリームとのブレンドにもこだわりました。最後まで飽きずに食べられるあっさりとした味わいもポイントです。
ミルクのやさしい風味と、フルーツのもつ繊細な味わいを打ち消すことなく、お互いに引き立て合うベストなバランスを追求。なめらかで口どけのいい食感も楽しめます。