「私たちのりんごは、収穫するまで葉を取らずに育てます。葉がたっぷりと日を浴びて光合成するので、とてもおいしいりんごになるんです。」と語られる徳永さん。実際に私たちも試食させていただくと、そのおいしさに驚きました。
私たちが普段目にするりんごの多くは、色が均一になるよう果実の周りの葉を取って育てていることをご存知ですか？太陽をたっぷり浴び、健やかに育った「葉とらずりんご」ですが、残した葉が影になってしまい、果実に色ムラができてしまうので、販売が少ないそうです。現在では農園の直販などを中心に、一部でしか手に入らない状況です。
「りんごの発色を良くするための業務はたくさんあります。日光に均一に当てるために果実を一つ一つ回したり、周囲の木を剪定したり…。」そんな中でも葉摘みは、全作業の20％を占める大変な肉体労働だと、徳永さんはお話ししてくれました。

おいしいりんごを生産していく過程で、フルプロ農園は、葉摘み作業をしないことによって、見た目よりも味を、そして作業を軽減する道を選びました。
「農作業の過酷さから、多くの農家が後継者不足に悩まされています。後継者がいないことで、農地が長期間放置される”耕作放棄地問題”も深刻な社会問題です。これからは耕作放棄地を少ない人数で賄っていかなければなりません。素材のおいしさを犠牲にすることなく農作業の負担を減らすことは、こういった社会問題を解決する一つの手段だと思っています。」誰もが働きたくなる労働環境を作ることで「誰でも安心して働ける”ダイバシティ農業”を実現したい。」と語ってくれました。そんな、徳永さんの素材にかける想いと、社会の課題に挑戦する姿に共鳴してできたのが、葉とらずりんごのスイーツです。

太陽をたっぷり浴びて育ったおいしいりんご。その味わいを支える生産者さんの真摯な想い。私たちは、この想いをスイーツにのせて、みなさんにお届けしたいと思いました。
素材の持ち味を活かしたスイーツに仕上げるために、シャキシャキとしたりんごの食感も楽しんでいただけるよう、製法と果肉のカットサイズを吟味。
「りんごが大きくカットされていて食感にびっくりしました。どこか懐かしい自然なりんごの甘さが楽しめるスイーツですね。私たちのりんごの味わいを存分に活かしたスイーツを通して、皆さんに知っていただけるのは嬉しいです。」