日向夏のチーズケーキができるまで。ラ・フランス×モンテール 日向夏のチーズケーキができるまで。ラ・フランス×モンテール

今回の“つなぐつづく”シリーズは長野県産「ラ・フランス」を使ったパンナコッタです。
私たちが出会った素材・長野県産「ラ・フランス」に込められた想いについて、
株式会社農業開発の阿部さんにお話をお聞きしました。

長野県産「ラ・フランス」とは?

洋ナシの品種のひとつである「ラ・フランス」。今回使用しているのは長野県安曇野(あづみの)市で収穫されたものです。標高が高い地域ならではの、昼夜の寒暖差が生み出した芳醇な香りとコクのある味わいが特徴です。

生産者さんプロフィール

株式会社農業開発

自社でぶどう農園を経営しながら、地域の農産物を使った冷凍食品を製造する企業。生食が難しい熟しすぎた果実や、規格外の小さなサイズのフルーツなど、利用が難しかった農産物を活かし、生産者への利益還元に取り組んでいます。

https://nou-kai.co.jp/

ラ・フランス ストーリー

安曇野の山々で育まれた、豊かな香りと味わいのラ・フランス。

私たちが着目したのは長野県安曇野市で栽培された「ラ・フランス」。「信州りんご」をはじめフルーツ王国として知られる長野県ですが、実は“じゅわっ”と濃い味わいが魅力のラ・フランスも生産されています。
「安曇野は標高が高く、多くの果樹は600~750メートルの場所で栽培されます。そのため昼夜の寒暖差が大きくなります。夜、気温が低くなると果実も呼吸を減らしてギュッと養分をたくわえるため、しっかりと色づいて香りも豊かなおいしいラ・フランスができるんですよ。」
そう教えてくれたのは、株式会社農業開発の阿部さん。今回使用したラ・フランスのカットや冷凍加工を担当してくださいました。また、ラ・フランスは収穫後、一度冷蔵庫に入れて期間をおいてから常温で保管し「追熟」することでおいしさを引き出してから出荷されます。追熟をかけることで実がやわらかく、甘みや香りが一段と増しておいしくなるとのこと。ヘタの周辺が柔らかくなってきたころが、ラ・フランス本来の芳醇な香りとやわらかな歯ごたえを楽しめるタイミングですが、まだパリっとした青さの残る固めの段階でも、異なる風味が楽しめます。好みにあわせていろいろなタイミングで食べられるのもラ・フランスの奥深い魅力です。

手作業で丁寧にカット処理し、フレッシュな状態で加工。

「ラ・フランスのパンナコッタ」に使用したのは、サイズが小さく生食用として出荷できないラ・フランス。通常はジャムなどに加工されることもありますが、小さすぎると手間がかかることや、得られる可食部が少ないために、捨てられてしまうことも多いそうです。こうした“規格外”のフルーツも活用したい!と、株式会社農業開発では生食用として出荷されないフルーツの受け入れと加工に取り組んでいます。
「ラ・フランスは柔らかいフルーツなので、皮むきの難易度も高いです。一つひとつ形も異なるので、可食部分を最大限残すためには手作業で皮むきやカットを行う必要があります。さらに、当社では酸化によるカット断面の変色を防ぐための洗浄を行い、マイナス30~マイナス60℃での急速冷凍によって、果実の風味をそのまま活かす工夫もしています。」

大きさもまちまちな規格外のラ・フランス。熟し方もバラバラですが、一定の温度で一気に冷やすと熟度がそろうため、その後の常温保存では実の大小にかかわらず同時期に食べごろを迎えさせることができるのだとか。農業開発ではこの性質を利用して熟度をそろえ、“一番おいしいとき”を逃すことなく加工しています。

「加工に適したフルーツづくり」という新たな農業の可能性。

こうして丁寧に加工されたラ・フランスを使って、洋ナシならではのざらりとした食感と、芳醇な香りや味わいを楽しめるペーストを仕立て、風味豊かなミルクの味わいとともにお楽しみいただける「ラ・フランスのパンナコッタ」になりました。
今回の取り組みを通じて、阿部さんは「加工に適したフルーツづくり」の可能性を感じたといいます。「例えばトマトやジャガイモなどは、ジュースやサラダなどに加工することを前提とした品種が開発されたりもしています。ですが、フルーツはまだ生食を前提に作られていますし、農家もそのためにいろいろな工夫をしています。それだけに規格外のものや廃棄されるものが出てしまうのも事実ですし、生食用とは大きな価格差が生まれてしまいます。メーカーさんと一緒に加工しやすい大きさや形状のものを作れれば、ムダなく加工しやすくおいしい、みんなにとってうれしい生産サイクルが生まれるのではと期待感が増しました。」
捨てられてしまうこともあるフルーツをすくい上げ、加工することで新たな命を吹き込む――。そんな新しい農業の形が見え、阿部さんの想いに共鳴しました。

産地ならではの味わいをそのままに、ラ・フランスをはじめフルーツの冷凍を行う株式会社農業開発。
フルーツをおいしく加工して、生産者にも還元したい。そんな想いを感じながら、スイーツをお楽しみください。

NEWストーリー

販売期間:2023年9月~10月

ラ・フランスのパンナコッタ
おいしさのポイント

ラ・フランス

冷涼な安曇野の山に育まれた「ラ・フランス」のペーストを合わせたパンナコッタです。
ラ・フランスの香りと味わいをそのまま閉じ込めたペーストと、ラ・フランスの味わいを最大限に引き出すやさしいミルク風味のパンナコッタのマリアージュ。なめらかなパンナコッタとともに、ラ・フランスのもつ芳醇な香りとコクのある味わいをお楽しみいただけます。

  • Point 01

    ラ・フランスの味わいを素材そのままに楽しめるペースト

    安曇野で栽培された「ラ・フランス」を使用。洋ナシならではの少しざらっとした食感を残しながら、フレッシュな味わいと芳醇な香りを楽しめるペーストに仕立てました。

  • Point 02

    “低温殺菌牛乳”を使った、やさしいミルクの味わいが引き立つパンナコッタ

    自家製低温殺菌牛乳を使い、ミルクの風味を引き立てる生クリームとのブレンドにもこだわりました。最後まで飽きずに食べられるあっさりとした味わいもポイントです。

  • Point 03

    お互いが引き立て合う、ミルクとフルーツのハーモニー!

    ミルクのやさしい風味と、フルーツのもつ繊細な味わいを打ち消すことなく、お互いに引き立て合うベストなバランスを追求。なめらかで口どけのいい食感も楽しめます。

Archives of Stories

いままでのストーリーを読む。