日向夏のチーズケーキができるまで。日向夏×モンテール 日向夏のチーズケーキができるまで。日向夏×モンテール

今回の“つなぐつづく”シリーズは「日向夏」を使ったチーズケーキです。
私たちが出会った素材「日向夏」に込められた想いについて、
宮崎県農協果汁株式会社の長田さん・永友さんにお話をお聞きしました。

「日向夏」とは?

“日向夏=ひゅうがなつ”。宮崎県特産の柑橘として知られるフルーツで、さわやかな酸味とすっきりとした味わいが特徴です。江戸時代末期に発見され、宮崎ではソウルフルーツとして長年にわたり愛されています。

生産者さんプロフィール

宮崎県農協果汁株式会社

宮崎県で生産された日向夏を搾汁加工・販売し、2023年に創業50周年を迎える企業。地域へ貢献できる企業として、日向夏以外にも県産の果物や野菜を使用した飲料の製造・販売も手掛けています。

https://kajyu.co.jp/

日向夏 ストーリー

宮崎県で愛され続ける、日向夏の味わい。

「日向夏は、りんごの皮むきをするように外果皮(フラベド)のみを薄くむき、ふかふかの白皮(アルベド)と一緒に食べることで、より風味と甘さが増すんですよ。」そう教えてくれたのは、宮崎県農協果汁株式会社の長田さんと永友さん。こちらの企業は、地元では太陽(Sun)+農業(Agricultural)=「サンA」の愛称で親しまれています。また、「地域への貢献」「自然との共生と農業の発展」を企業理念に掲げ、日向夏の加工を通してスイーツ等への新たな活用方法の提案や、搾汁で使われなかった外皮をアロマオイルにしたりと、地域社会や環境への取り組みも積極的に行われています。
宮崎県ではスーパーにも当たり前に並ぶ、とてもメジャーな柑橘「日向夏」は、酸味が強すぎず、さわやかな香りと、上品な甘さが特徴です。モンテールの開発担当者が全国の様々なおいしい素材を探し、夏にぴったりなさわやかな味わいのスイーツを考える中で、レモンや他の柑橘と異なる日向夏のやさしく繊細な味わいは、スイーツにしてもきっとおいしくなると感じました。

そんな日向夏は、江戸時代末期の文政年間に偶発実生(※)として発見されました。この果実を実らせるためは、生産者の皆さんの努力が欠かせません。例えば、冬の温度管理。日向夏は寒さに弱く、-4℃で4時間以上経過すると、「鬆上り(すあがり)」という果実の老化や、凍害によって果汁が減少してしまいます。そのため、冬が来る前に一つひとつの果実に保温用の「袋がけ」を施します。この「袋がけ」は農家さんの手作業で行いますが、寒害だけでなく鳥害対策にもなる重要な工程です。

※偶然に発見された、優れた形式を持つ実生の果樹

ピューレと果汁。素材を活かす加工へのこだわり。

手間暇かけて作られた日向夏を多くの方に知っていただくため、スイーツやお菓子などの様々な商品で日向夏を使えるように作られたのが「ピューレ」や「果汁」です。今回、モンテールが展開する「日向夏のチーズケーキ」にも、宮崎県農協果汁株式会社で搾汁加工されたこの2つの原料をブレンドして使っています。
この原料へのこだわりを長田さん、永友さんがお話ししてくれました。「ピューレはフレッシュな果汁と共に、甘みのある白皮(アルベド)や香りやほろ苦さを感じる外果実(フラベド)も使っているので、酸味や甘みだけでなく、香りや苦みなどが凝縮されています。また、果実を砕いた後に裏ごしして殺菌し、すぐ冷やすことで、色も良くフレッシュなピューレになります。一方で、果汁はマイルドでさわやかな味わいを引き立たせるよう、搾汁方法も外皮や白皮と身を選り分け、瞬間的に搾汁することで酸化しにくく、さわやかで味わいと口当たりが良くなるんです。」

開発担当者も初めて試食した際はその味わいにとても驚いたそうです。ピューレそのものを食べると苦みを感じますが、スイーツとして仕立てると上品で奥深い味わいが楽しめ、さらに果汁も加えることでより香りや味わいが立体的になり、日向夏のおいしさを感じられました。
ピューレと果汁が織りなす味わいこそが、今回のスイーツに深みを出してくれるんです。

おいしいスイーツで想いを届ける。

モンテールはこのピューレと果汁をブレンドし、柑橘と相性の良いチーズケーキに仕立てることにしました。コンセプトは”夏のチーズケーキ”。日向夏の繊細な味わいを活かすために、クセがなくさわやかな味わいのチーズを使用し、食感は夏らしいエアリーで軽い口溶けに。もうひとつのこだわりはオレンジピール。日向夏とは異なる柑橘の甘さと食感をアクセントとして加えることで、食感も楽しめるさわやかなスイーツを目指しました。長田さんと永友さんにも試食していただきました。「日向夏のやさしい味わいにオレンジピールがアクセントにすごくバランスよくマッチしていてびっくりしました。濃厚なのに、サワー感のあるさわやかな食べ応えは社内でも人気でした!」

最後に今回の取り組みについてお聞きしました。
「日向夏を使ったスイーツが、全国のスーパーなどで展開するのは今までほとんどありませんでした。実は2020年は日向夏発見200周年だったのですが、コロナ禍ということもあって大々的にできなかったこともあり、今回のように全国の皆さんに知っていただけるのはすごく嬉しいことです。多くの皆さんに楽しんでいただけるきっかけになるといいなと思います」 私たちも、スイーツを通じて、素材やこだわり、さまざまな問題を少しでも知ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。
想いを込めたおいしい素材が、これからの未来につづいていくためにも。

地元に愛されて育った日向夏を通し、地域活性化のために貢献されている宮崎県農協果汁株式会社。
そんな「日向夏」に込められた想いを感じながら、スイーツを楽しんでいただけると嬉しいです。

“つなぐつづく”シリーズ

販売期間:2023年7月~8月

日向夏のチーズケーキ
おいしさのポイント

第四弾 日向夏のチーズケーキ

宮崎県の温暖な気候に育まれた「日向夏」をたっぷり使った、夏ならではのチーズケーキです。
日向夏のほのかな苦みと香りを活かすよう果実を丸ごと使ったピューレと、爽やかな果実だけを丁寧に搾汁した果汁を独自にブレンド。さわやかな味わいのチーズと合わせました。食感のアクセントに混ぜ込んだオレンジピールが、奥深い香りと甘さを演出し、日向夏の上品でさわやかな酸味が口の中で広がります。

  • Point 01

    日向夏の繊細な味わいを余すことなく楽しめる
    「ピューレ」と「果汁」

    宮崎県産 日向夏の果実を丸ごと味わえるピューレと、さわやかな酸味の果汁。日向夏ならではの果実の味わいと香りを楽しめます。

  • Point 02

    濃厚なのにスッと溶ける。
    軽やかな口あたりの
    エアリー食感!

    クセのないさわやかなチーズを、別立てにしたホイップクリームと丁寧に混ぜ合わせることで、濃厚な味わいながらもふわっと軽やかな食感に仕立てました。

  • Point 03

    オレンジピールもたっぷり!
    2つの柑橘の出会いで
    華やかなスイーツに。

    食感のアクセントに細かなオレンジピールを混ぜ込みました。日向夏とオレンジ、2つの柑橘が織りなす香りと甘さが楽しめます。

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