河内晩柑のもちもちクレープができるまで。河内晩柑のもちもちクレープ×モンテール 河内晩柑のもちもちクレープができるまで。河内晩柑のもちもちクレープ×モンテール

今回の“つなぐつづく”シリーズは愛媛県産の「河内晩柑」を使ったクレープです。
私たちが出会った素材・愛媛県産「河内晩柑」に込められた想いについて、
農事組合法人無茶々園の生産者丸山さんと事務局の高瀬さんにお話をお聞きしました。

愛媛県産「河内晩柑」とは?

今回使用しているのは愛媛県でつくられた河内晩柑です。果汁が多くジューシーで、さっぱりした甘さと酸味、そして程よいほろ苦さの絶妙なバランスから「和製グレープフルーツ」とも呼ばれる果物です。

生産者さんプロフィール

農事組合法人 無茶々園/株式会社 地域法人無茶々園

愛媛県の南西部に位置する西予市明浜町を拠点として活動する組織。農産物・海産物の流通や加工、販売などを通して、生産者さんとともに地域の第一次産業発展のために活動を展開しています。今回は農事組合法人無茶々園に所属する農家さんで、河内晩柑の生産者である丸山さんにもお話を伺っています。

https://www.muchachaen.jp/

河内晩柑 ストーリー

国内の柑橘出荷量のわずか1%。希少な柑橘「河内晩柑」

「愛媛といえば、みかん!」というイメージがあるくらい、愛媛県は柑橘類の栽培がさかんな県。県内では多種多様な柑橘が育てられていて、河内晩柑もそのひとつです。

河内晩柑は熊本県河内町で見つかったことから「河内」の名がついた柑橘で、愛媛県では河内町と気候の似た県南部で多く栽培され、無茶々園のあるエリアでも多く栽培されています。

収穫時期は花が咲いてからひと冬を越えた春先、3月から6月にかけて。「秋ごろになり、枝についている実が黄色く色づき始めると『今年もうまくできたな』とうれしく感じます」と教えてくれたのは、無茶々園の農家として、河内晩柑を栽培する農家の丸山さん。元々は丸山さんのお父様が温州みかんを栽培しており、新品種の河内晩柑も育てていました。そちらの農園を丸山さんが19年前に引き継ぎ、現在は河内晩柑を中心に生産しています。

河内晩柑の特徴は、なんといっても食べたときの甘さと酸味、そして後味に残るほのかな苦味。その味から“和製グレープフルーツ”と呼ばれることも。果汁が多く、果実のまま食べたり、ジュースにして楽しむこともできます。

全国で生産される柑橘のうち、河内晩柑の生産量はわずか1%ほど。出荷量約1万2,300トンのうち、およそ9,000トンを愛媛県が占めます。一般的な柑橘と比べて収穫期が遅めと異なるので、追加で河内晩柑をつくる農家も増え始めているそうです。

冬の寒さを乗り越えての収穫。気候変動の影響も

他の多くの柑橘が冬の間に収穫を終えるのに対し、河内晩柑は初夏に咲いた花から果実を収穫できるようになるのが翌年の春。そのため、冬の寒さや冷たい風も大敵となります。

「低温が続くと果実の水分が失われる『す上がり』という状態を引き起こしてしまい、食べることができなくなります。近年は気候変動の影響で、寒波の被害も増えています」と丸山さん。

「果物は年に一度の収穫となるものが多く、気候などの被害を受けてしまうと農家にとっては大きな損害になります。土地ごとに植える作物を変える、新規就農者の場合は土地選びも慎重に…といった対応が必要になってきます」と、無茶々園の高瀬さんも気候変動の影響について教えてくれました。

丸山さんは、おいしい河内晩柑を作るためには肥料のタイミングや時期などの見極めが大切だといいます。収穫までの期間が長いことから、「その年に取り組んだことが、翌年のおいしい果実へとつながるんですよ」と、長年の経験をもとに試行錯誤を続け、大切に育てていました。

こうして作られた河内晩柑は生食用として出荷されるほか、無茶々園と同じ町内にある工場で搾汁し、ジュースとして販売されるものもあります。

試作を重ね、河内晩柑らしさを感じられるスイーツに

河内晩柑の特徴であるやさしい甘さや酸味、そしてほろ苦さを引き出すスイーツとして、クレープに仕立てました。河内晩柑の果汁を使ったペーストを、もちもちのクレープ生地で包んでいます。口にした瞬間に広がる河内晩柑の味わいとマッチするさっぱりとしたレアチーズクリームで、素材の魅力を感じていただけるように仕上げました。

河内晩柑はそのマイルドな甘みや酸味、ほろ苦さなど味の再現が難しい果物ですが、無茶々園の高瀬さんと、生産者の丸山さん、お二人からも、「河内晩柑らしい味わい!」と、太鼓判をいただきました。丸山さんからは「柑橘はそのまま食べるイメージがまだまだ強いですが、スイーツという新しい食べ方の化学反応が起きたらうれしい」と期待の声も。

担い手不足という悩みも抱える農業の世界。高瀬さんからは「無茶々園は地域の産業を元気にしたいという想いがありますが、まずは農家の方がしっかりとメリットを感じながら、農業を続けられるしくみづくりが大切。よいものを作るだけでなく、それがしっかりと流通するような形を、生産者と一緒に考えていきたい」と、未来への想いもお聞きしました。

地域の農業を元気にするためには、農業に関わる人がいきいきと仕事に取り組める土台づくりが大切と、農家の方と共に地域の発展を目指す姿が印象的でした。私たちもスイーツづくりを通して、さらに素材の新しい可能性を探って少しでも応援していければと思います。

甘さと酸味、そしてほろ苦さが魅力のジューシーな河内晩柑を育てる無茶々園。
希少性の高い柑橘の味わいをペーストにして再現したもちもちクレープをお楽しみください。

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販売期間:2024年5月~6月

もちもちクレープ・河内晩柑
おいしさのポイント

もちもちクレープ・河内晩柑

愛媛県で栽培された河内晩柑の果汁をペーストにして使用。
やさしく繊細な味を感じていただけるよう、さっぱりとしたレアチーズクリームと合わせました。
爽やかな味わいで初夏のおやつにぴったりの一品です。

  • Point 01

    甘さと酸味、そしてほろ苦さを感じられるペースト

    河内晩柑のもつ独特な味わいのバランスを再現。口に入れた瞬間に広がる甘みと酸味、あとに残るほろ苦さ。三つの特徴を活かしたペーストに仕上げました。

  • Point 02

    河内晩柑の味を活かす レアチーズクリーム

    河内晩柑の繊細な味とマッチする、サワークリームを加えたさわやかなレアチーズクリーム。真ん中に入れたペーストと一体感のある味わいになるよう、クリームにも河内晩柑ペーストを合わせています。

  • Point 03

    初夏にぴったりなさっぱりした食べやすさ

    河内晩柑ペースト&レアチーズクリームを、もちもちのクレープ生地で包みました。全体的なバランスだけでなく、河内晩柑の味を存分に楽しめるよう、ペーストもたっぷりと使用しています。

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